敦志達が帰った後、美沙と俺は、いつものようにベッドを供にして、励んでいた。

俺は急に暗示で遊びたくなってきた。

敦志のように、俺も憑依できると面白いんだけど、擬似的に暗示で美沙を俺にしてみるのはどうだろう・・・
そうだ、美沙と俺が、入れ替わったという設定は、どうかな?
俺は、そんな事を想像していたら、何だか、わくわくしてきた。丁度、一段落したし、やってみるか・・・

美沙との濃厚なキスが終わり、美沙を見つめて暗示をかけ始めた。
『美沙、俺の暗示を聞け!』
美沙が、ベッドの中で、硬直した。
「美沙、お前は、誰だ?」
「私は鈴木美沙です」
「いや、違う。お前は、向井徹という男だ」
「わた・・・お・俺は向井徹です」
「そうだ、先程キスをしたら、目の前にいる向井徹と鈴木美沙の中身が入れ替わったのだ」
「キスをしたら入れ替わった・・・」
「そうだ、目の前にいる向井徹は、鈴木美沙だ」
「目の前にいるのは、鈴木先生・・・」
「じゃあ、手を叩くと、目が覚めるよ。そして、今の暗示をかけていた事は覚えてないよ」
パンッと手を叩いた。
「あれ?俺がいる」
「目が覚めたようね。徹君。あなたの身体を見てみて」
俺は、美沙らしい感じの口調で話した。
「俺、女になってる!もしかして、目の前にいるのは、鈴木先生ですか?」
すげ~!、俺になってるよぉ。
「そうよ。さっきのキスで、入れ替わったみたいね」
「先生、どうしよう。もう一回、キスをすれば、元に戻れるんじゃないかな」
「ねぇ、徹君。もう少し、このままでいましょうよ。楽しいじゃない異性の身体を堪能できるチャンスよw」
「で・・でも・・・」
「じゃあ、今から、あなたが鈴木美沙で、俺が向井徹だよ」
「急に言われても、俺・・・」
「俺じゃないでしょ。わ・た・し でしょw」
「わたし、どうしたらいいの?」
「じゃあ、さっきの続きをしましょうか」
そういって、強引に美沙の乳房を揉み、乳首をしゃぶった。
「先生、なんだか、変な気分になってきた」
「どんな、感じ?」
「何だか分からないけど、これが乳房の感覚なんですね」
何だか、美沙の口調がおかしくてたまらず、笑ってしまいそうなのをグッと堪えた。
「もう、濡れてるね」
俺は、美沙の股間に手を入れて、優しく溝を撫でてみた。
「先生、何だか、おかしくなってきた」
「先生じゃないでしょ。トオルよ」
「徹君、変になっちゃいそうだ」
俺は、いきり立った股間の物を美沙に挿入した。
「うっ~なにこれ~!きもちいい」
俺は、何度も突き刺して、美沙の中に白い物を吐き出した。
「どうだった?」
「最高に気持ちよかったです」
「俺の股間を口で綺麗にしてくれるかな?」
「えぇ~!、俺の物を咥えろるの?やだなぁ」
いつも美沙は、口で綺麗にしているのに、おかしな反応で笑えた。
「いつも、私はやってるでしょw。クンニだと思って、やってね」
「わかったよ。・・・まずいなぁ~・・・すごく苦いよぉ~」
ぶつぶつと愚痴を言いながら、綺麗にしてくれた。

一緒にシャワーを浴びて、ソファーでくつろいでいると
「先生、もう一度キスして、戻ろうよ」
「明日は、日曜日なんだし、もう少し、このままでいましょう」
俺は、何だか、このシチュエーションが楽しくなってきた。
「俺、昨日から帰ってないから、今日は帰らないとまずいかも・・・」
忘れてた。親には内緒なので、まずい・・・
「じゃあ、私が徹君の家に帰ってあげる。ご両親には、それとなく、いいふくめとくから安心してねw」
「そう言われても・・・」
「いいじゃない、明日には戻れるんだし、私と徹君の仲でしょ。ねぇ、いいでしょ」
俺は、半ば強引に美沙を納得させて、帰り支度をしてから玄関に向かった。
「それじゃあ、私の身体を堪能してね」
不安そうにしている美沙を置いて、帰っていった。

・・・・・

翌朝になり、少し心配になったので、急いで鈴木先生の家に行った。

ガチャ

「ただいま~」
俺は、いきなり玄関を開けて、入って行った。

「先生!、びっくりした~」
どうも、ベッドの中で、ずっとオナニーをしていたらしい。
「何、やってたの?」
俺は、意地悪く聞いて見た。
「なんにもしてないよ」
「嘘おっしゃい。これは何かなあww」
俺は、ベッドのシーツのシミを指さして言った。
「ごめんなさい。あまりにも、気持よかったもので・・・」
本当に、俺になりきっているんだと、感心した。
「ほんとにスケベねww私の身体、堪能しつくした?」
「うん・・・・」
顔を真っ赤にして、俯いたまま返事をしてきた。
不思議な感じだ、俺の向井徹としての記憶も無い筈なのに、自分で不思議に思わないのかと感心した。
「じゃあ、元に戻る?」
「うん」
そう言って、俺達は濃厚なキスを始めた。

・・・

「やっと戻ったね」
俺は、そういったら、美沙は驚いた顔を見せた。
「嘘、俺は、まだ徹のままだよ!」
俺は、暗示をかける時に、元に戻る方法については、入れておかなかった事を思い出した。
「戻ってない?」
「どうしよう・・・俺が二人になったの?・・・先生が消えた?」
美沙が慌てだしたので、俺は、しかたないので、暗示をかけ直す事にした。
『美沙、俺の暗示を聞け!』
美沙は、硬直したのを見て、俺は安心して、暗示を解く事にした。
「お前は、向井徹ではなく、鈴木美沙だ」
「はい・・・」
「お前は誰だ?」
「俺は向井徹です」
えっ!、暗示が効かない・・・
「もう一度いう、お前は向井徹ではない、間違いなく完全な女性の鈴木美沙だ」
「はい・・・」
「じゃあ、お前は誰だ?」
「私は鈴木美沙です。いえ、違う!。俺は向井徹です」
俺は、何度も、暗示をかけ直した。こんな事態になるとは思わず、後悔をした。

何度も暗示をかけて、何とか、美沙は、自分の事を鈴木美沙であることを認識してくれるようになった。

鈴木先生の人格が俺だと思いこんでるだけの事で、俺の記憶も無いし鈴木美沙としての記憶もあるのだから、もし暗示が解けずに、そのままでも、やって行けない事は無いと思うが、今回の事で、あまり後先を考えずに暗示で遊ぶのは、止そうと思った。



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